2019-05-29

蘇った MPrint Driver

行政手続きを原則デジタル化する「デジタル手続法」が2019年5月24日、参院本会議で可決、成立したらしい。なにをいまさら、な、周回遅れ感が漂っている。手書きの届け出書類に判子を押すことを強制しているような役所がデジタルファーストとか片腹痛い。どうせなら歴史と伝統が何より大切な美しい国ならではの 押印強要文化 を千代に八千代に継承していただきたいものである。やっぱり、日本人なら紙と印章だよね。

そんなわけで、若者の紙ばなれが取り沙汰される今日この頃だが、かつては、私も紙に印刷するためのプログラムで糊口を凌いでいた。プリンタードライバーや印刷関連のプログラムをいろいろと製作したものだ。かれこれ十数年も前の話。いまや紙に印刷するような仕事は皆無である。

そんな大昔のシェアウェア、拙作プリンタードライバーの1つ MPrint Driver を購入してくれていたお客さんのT氏から突然電話があり「新しいmacOSで動かせませんか?」と、尋ねられた(MPrint Driverは、Brotherのモバイルプリンター MPrint MW-100e、MW-120、MW-140BT、MW-145BT、MW-260に対応したMac用ドライバーである)。

残念ながら手持ちの実機が壊れてしまって、もはや、新しいmacOSでは動作確認ができないので開発は終了していることを説明すると、なんと、MPrintシリーズプリンターを複数所有しているので1台わけてくれるという。こんな、法人向けで、普通個人は購入しないであろうマニアックなプリンターをたくさん持っているとは一体何者なのだろう。T氏おそるべし。

数日後、Brother MPrint MW-145BTが送られてきた。

せっかく送ってもらったので、最新の macOS Mojave 10.14.5 64-bit に対応するべくプログラムを更新し、ゾーンゼロ名義Webサイトの次のURLで配布を再開した。

https://www.zone0.net/jp/2011/mprintdriver.html

いまさら使う人もあまりいないとは思うが、できちゃったので公開する。

古いバージョンではブラザーさんからデモ機を借りて全機種での動作確認をしていたが、もうそんな根性はないので MW-145BT 以外の機種ではテストしていない。旧バージョンと同じコードを使っているので、たぶん動くと踏んでいる

さらに誰もやらないとは思うが、Bluetooth接続で印刷したい場合の設定方法は次の通りである。ターミナルから次のようなコマンドラインを実行する(長いので折り返しているが実際は1行でよい)。

$ lpadmin -p "MW-145BT" -E \
-P /Library/Printers/PPDs/Contents/Resources/net.zone0.mw100series.gz \
-v zone0mw://dev/cu.MW-145BT9999-SPPDev

「/dev/cu.MW-145BT9999-SPPDev」の部分は実際に接続するプリンターによって異なるので、機器に合わせて変更すること(Bluetooth SPPでペアリングしたプリンターのデバイスファイル名を指定する)。

MW-260を使う場合は「net.zone0.mw100series.gz」の部分を「net.zone0.mw260.gz」に変更すること。

4 件のコメント:

  1. 以前メッセージをお送りし、メールでソフトを送っていただいたものです。
    今回MacBookを買い換えるにあたり、本当に助かりました。
    本当にありがとうございます

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    1. お役に立てれば幸いです。みなさん結構物持ちがよいのね。

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  3. 重ね重ね、有難う御座います:

    https://tinyapps.org/blog/202005250700_mprint_mw_macos_driver.html

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