ベストセラー作家を目指しているRさんに、業務連絡です。
アートマン21製の、macOS向け日本語リッチテキストエディタ「Hagoromo バージョン 1.14」を、小説やエッセイの原稿執筆に適した縦書きテキスト編集用に設定する方法を解説します。目障りなユーザーインターフェース要素を、できるだけ表示しないように設定することで、文章を書くことに集中できます。
見た目を次の図のようにするべく設定していきます。
ここでは、原稿1枚あたりの文字数が42文字×34行であると想定して説明します。
◆ 設定を初期状態に戻す ◆
もし、Hagoromoが起動していれば終了する。
ターミナルから次のコマンドを実行する(カスタマイズしていたすべての項目が出荷時の状態に戻るので注意)。
$ rm ~/Library/Containers/\ jp.co.artman21.Hagoromo/Data/\ Library/Preferences/jp.co.artman21.Hagoromo.plist
Macを再起動する。
Hagoromoを起動する。
Hagoromoメニュー「環境設定…」を選択する。
「新規書類」>「フォント&カラー」パネルのベースフォントを、細めの明朝体に変更する(お好みで)。
新規書類を作成する。
◆ レイアウトの調整 ◆
書式メニュー「テキスト」>「行末禁則処理」>「日本語カスタム禁則」を選択する(日本語カスタム禁則の詳細は環境設定の禁則処理パネルで設定する)。標準の追い出し禁則でよいなら、いじらなくてもOK。
書式メニュー「ページレイアウト…」を選択する。
上下左右すべて「0.5cm」に設定する。
ヘッダーの内容を削除する。フッターはそのままでよい。
「OK」をクリックしてシートを閉じる。
書式メニュー「文書スタイル」>「原稿用紙…」を選択する。
「縦書き」「横長用紙」「ページ表示」に設定する。
字詰を「42字×34行」に設定する。
罫線タイプ「ノート」を選択する(「原稿用紙」が好みなら、そちらを選んでもよい)。
「OK」をクリックしてシートを閉じる。そのとき、文字サイズをどうするか尋ねるダイアログボックスが表示されるので「推奨文字サイズに変更」をクリックする。 ※ページレイアウトを変更した場合、連動して文字数が変わってしまうので、必ず原稿用紙も設定し直すこと。
◆ ルビのデフォルト設定 ◆
ルビのスタイルをデフォルトとして保存する手順は、ちと分かりにくい。
親文字として、何か文字を入力して、それを選択する。
書式メニュー「ルビを付加…」を選択する。
フォント、サイズ、ルビ配置、位置を新しいデフォルト値(少なくとも項目のどれか一つは現在のデフォルトと異なるように)に設定する。ここでは、「デフォルトとして保存」ボタンは無効になっておりクリックできない。
「適用」をクリックしてルビをふる。
文字を選択した状態はそのままで、書式メニュー「ルビの編集…」を選択する。
「デフォルトとして保存」ボタンが有効になっているのでクリックする。
「適用」をクリックしてシートを閉じる(「キャンセル」で閉じても結果は同じ)。
◆ 画面表示の調整 ◆
表示メニュー「ルーラーの表示」>「隠す」を選択する。
表示メニュー「行番号の表示」>「隠す」を選択する。
表示メニュー「不可視文字の表示」>「まとめて表示」を選択する(すべての不可視文字を表示する)。
表示メニュー「書類の表示色…」を選択する。
好みに合わせて色を調整する。
「設定」をクリックしてシートを閉じる。
表示メニュー「ツールバーを隠す」を選択する。
表示スケール(ウインドウ左下にある倍率)を調整する(ウインドウサイズや、画面サイズに合わせて倍率を自動的に変更するように設定できるとうれしいのだが、いまのところそういう設定はできないため、手動で調整しなければならない)。
設定を終えたら、書式メニュー「文書スタイル」>「この書類を文書スタイルテンプレートに追加する」を選択して、テンプレート化しておくとよい(「すべてのフォントを基準フォントにおきかえる」にチェックを付けておく)。
書式メニュー「文書スタイル」>「文書スタイルテンプレートの編集…」を選択して、追加したテンプレートが思い通りの設定になっているか確認する(ベースフォントとルーラー表示に注意)。
ファイルメニュー「新規書類」>「テンプレートフォルダを開く」で表示されるテンプレートフォルダに、設定済み書類を保存しておくと、次回起動時に同じ設定の新規書類を簡単に作成できる。 ※新規書類テンプレートとして保存する前に、何か一文字(空白あるいは改行だけでもよい)入力された状態にしておく。
Hagoromoメニュー「環境設定…」を選択すると表示されるアプリケーション全体の環境設定はあまりいじらず、テンプレートを個別の書類に適用するほうが混乱しなくて済むだろう。
はい、こんな感じで、気分は文豪になれます。
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