2023-11-17

「デバイスを探す」に表示される名前が実際のデバイス名と一致しない

macOSには「探す」('Find My.app')という面白いアプリケーションが付属する。 「探す」アプリを使って、自分が所有しているAppleデバイスや、忘れ物防止タグ (Apple AirTag) を探したり、友達がどこにいるかを見つけたりできる。

アクティベーションロックがかかっているデバイス一覧にも使えて便利である。

フツーの使い方をしていれば、システム設定「Apple ID」に表示される同じApple IDでサインインしているデバイスのリストと、探すアプリの「デバイスを探す」リストに表示されるデバイスの名前は同じになるハズだ。

先般、MacBook AirをmacOS Sonoma 14にアップグレードしたところ、奇妙なことに気が付いた。 同じMacについて、システム設定「Apple ID」に表示されるデバイス名と、「デバイスを探す」リストに表示される名前が異なっているのだ。

このMacBook Airのコンピュータ名は「macbookair1」に設定されているのに、「デバイスを探す」リスト上では「anymac」になっている。

「anymac」という名前は、アップグレードする3週間くらい前に一時的に使用した覚えがあるが、なぜ今、突然、その名前になるのじゃ? わけわからん、一体全体どういうルールで変更されてるわけ? 意味不明な挙動である。 名前が違うだけでなく、デバイス上で「サウンドを再生」することもできない。

2023-11-08

WindowServerが予期しない理由で終了しました

Parallels Desktopといえば Apple シリコン搭載Mac上でARM版Windowsを実行できる仮想環境をいち早く提供した製品として有名だ。 Apple シリコン搭載Mac上でWindows 11を実行するための、Microsoft社公認の唯一のソリューションと喧伝されている。

ウチでは、もっぱらIntelプロセッサ搭載Macにおいて、仮想マシン (VM) 上で様々なバージョンのmacOSを実行する目的で使用している。Winodowsではなく。

先般、macOS Sonoma 14が公開されたので macOS Ventura 13.6.1 上で動作する Parallels Desktop 18 for Mac を使って仮想化を試みたところ、VMを起動するたびに、なにやら謎の警告が表示される。

WindowServerが予期しない理由で終了しました。

“Appleに送信”をクリックしてAppleにレポートを送信してください。この情報は匿名で収集されます。

Parallels Desktop 18は最新バージョンではないで、おそらく仮想マシンがSonomaに対応していないことが原因なのだろう。 と、思っていたのだが……

2023-10-27

フォルダをiCloud Driveと同期させない方法

macOSでは、iCloud Driveを使って“デスクトップ”フォルダと“書類”フォルダを同期する設定をオンにしておくと、同じApple IDでサインインしている複数のMacのそれらフォルダの中身が同一になるのでとても便利だ。

この同期機能は便利なのだが、すべてのMacで同期する必要がない、同期する意味がない、同期したくないデータもある。そんなときは、ファイルやフォルダに「nosync」という拡張子を付けるとiCloud Driveの同期対象から除外することができる(マニュアルには書かれていない裏技)。

ウチでは、デスクトップに「iCloud.nosync」というフォルダを作成して、その中に同期したくない(そのMacだけで使うファイル)を入れている。

macOS Venturaまではこの方法で、同期する/同期しないを使い分けられる幸せな生活をおくっていた。そう、Venturaまではね。

macOS Sonoma 14.0になってから、同期から外している (.nosync) フォルダの中にあるフォルダを、Finderで別の場所に移動したり削除しようとすると、

いくつかの必要な項目が見つからなかったため、操作を完了できません。 (エラーコード-43)

という、わけの分からない警告が表示されるようになった(はたして、このメッセージを読んでユーザーは何が問題なのか、どう対処すればいいのか判断できるだろうか?)。

同期から外している (.nosync) フォルダ内に配置したフォルダは、Finderでは移動も削除もできなくなる。う〜ん、すごいぞSonoma呆れ返る新機能、マヌケなUI/いただけないUX、雑な作りだ。

こっちが好んで利用している機能ばかり、ピンポイントで使いにくくするのはやめてくれんかな。 > アップルちゃん。

関連記事: 「iCloud Driveのファイルが移行アシスタントにより古いファイルで上書きされる

2023-10-25

ナチュラルなスクロールが不自然

macOS Sonoma 14.0のシステム設定「マウス」には、「ナチュラルなスクロール」という設定項目がある。

いったい何がナチュラルなのか疑問に思ったことはないだろうか。

もともと、この項目、Mac OS X Lion 10.7.5までは「スクロールまたは移動するときに、コンテンツを指を動かした方向に移動させる」というチェックボックスだった。 あまりにも長く説明的すぎる名称に嫌気が差したのかOS X Mountain Lion 10.8から「スクロールの方向: ナチュラル」に改められ、さらにmacOS Ventura 13.0で「ナチュラルなスクロール」へと生まれ変わった。

システム設定「トラックパッド」にも同様の設定項目がある。

2023-10-21

「プライバシーとセキュリティ」は開かない

macOS Ventura 13で生まれ変わったシステム設定アプリケーションは、位置情報サービスが無効な状態で、「Macを探す」の設定を変更しようとすると、珍妙な挙動を見せる。

macOS Sonoma 14.0でも相変わらずだ。再現手順は次の通り。暇な人は試してみよう。

システム設定「Apple ID」を開く。 ※位置情報サービスを事前にオフにしておくこと。

「iCloud」をクリックする。

iCloudを使用しているアプリの「すべてを表示」ボタンをクリックする。

「Macを探す」をクリックする。

位置情報サービスがオフになっているため、このMacの位置を特定することはできません。

位置情報サービスを有効にするには、“プライバシーとセキュリティ”設定を開いて ください。

という警告を含むダイアログボックスが表示される。

このダイアログには「“プライバシーとセキュリティ”を開く…」というボタンがある。 これをクリックすれば、当然、システム設定「プライバシーとセキュリティ」パネルが開くと思うのが人情というものだが……

2023-10-18

「外観」より「一般」を優先すべきでは

macOS Ventura 13では「システム環境設定」('System Preferences.app')が「システム設定」('System Settings.app')という名称に改められ、iPadOSっぽい見た目になった。

この生まれ変わったシステム設定アプリケーションを使っていて違和感を覚えるのは、起動すると常に(デフォルトで)「外観」パネルが表示される点だ。

私はmacOSをインストールした後、外観を変更することなどめったにない。

それに比べて、頻繁に利用するのは「一般」である。「一般」は下層にさらに細かい設定項目を含んでいる。より古いmacOSではトップレベルに配置されていた各種の設定が内包されているのだ。

ユーザビリティを考えれば、デフォルトでは「一般」を表示するべきではないか?

2023-10-16

Finderの消えないファイル名

さきごろ、デスクトップ版のFirefoxブラウザーに20年以上存在していたバグが23歳のプログラミング初心者によって修正されたことが話題になっていた。

修正されたのは、ウインドウのツールバーをマウスでポイントすると表示されるツールチップが表示されたまま残って消えなくなるバグらしい。

macOS Sonoma 14.0のFinderには、Firefoxとは逆にツールチップが表示されない奇妙な挙動がみられる(アップルに聞いたなら「それは仕様です」とか答えそうだけどね)。

Finderウインドウのツールバーアイコンをマウスでポイントして、しばらく待つとツールチップが表示される。左側のアイコンから順にゆっくりとマウスを移動していくと右端の 虫眼鏡の検索アイコン だけツールチップが表示されないことに気が付くはずだ。

macOS Catalina 10.15.7 以前は、「検索するには単語または語句を入力します」というツールチップがちゃんと表示されていた。

さらにFinderには、Firefoxと似たような(ツールチップではないが)残って消えなくなる系のおもしろバグもある。 再現手順は次の通り。

  1. Finderでデスクトップに新規フォルダを作成する。
  2. 新規フォルダのフォルダ名が編集できる状態で、フォルダ名のテキストにマウスポインターを置く。
  3. 右クリック(副ボタンをクリック)してコンテキストメニュー「共有…」を選択する。
  4. 共有先として「メモ」を選択する。
  5. 新規フォルダの名前がデスクトップに残ったまま消えなくなる。

2023-10-11

印刷設定で「範囲」ラジオボタンが選択できない

また、重箱の隅をつつくようなユーザーインターフェイスの話。

macOS Ventura 13 から印刷ページの設定に「選択部分」という選択肢が追加された。これは、まあ、改良といえるのだろうが、これに伴って怪現象が発生するようになった。

再現手順は次の通り。

  1. テキストエディット を開く。
  2. ファイルメニュー「新規」を選択して、新規書類を作成する。
  3. ファイルメニュー「プリント…」を選択する。
  4. 「ページ」のラジオボタングループから「範囲」ボタンをクリックする。
  5. クリックしても「範囲」はオンにならない!?

ページ数が2以上の書類であれば「範囲」ボタンを選択状態にできるのだが、単独ページの書類ではクリックしても切り替わらない。

押せるけど切り替わりませんって、壊れかけの古いカーラジオかよ。

2023-10-10

移行アシスタントで復元するとFinder検索が機能しなくなる

macOSにはSpotlightという大変便利な検索機能が搭載されている。

Finderで「検索実行時: 現在のフォルダ内を検索」するように設定していると、特定のフォルダ内をSpotlightのように検索できて、これまた便利なので多用している。

このSpotlight、というかFinderによる検索、まともに動いているうちはいいのだが……

間違いなく検索条件に該当するファイルが存在するのに、検索結果にそれらが表示されない。

同じキーワードで検索したにも関わらず、メニューバーのSpotlightだとヒットするのに、Finderウインドウの検索フィールドから検索すると該当項目なしになる。

みたいな怪現象に悩まされることがある。

どうも、macOSをクリーンインストールして移行アシスタントでデータを書き戻した場合に、このトラブルが起きるようだ。

ローカルストレージではなく、ファイルサーバー上のファイルがまともに検索できなくなる場合もある。

原因は、サーバーMacで共有フォルダを外付けのストレージに設定しているとき、macOSをアップデートすると、ファイル共有の設定が綺麗さっぱり消えてしまうという、なんじゃそりゃなバグである。当然、共有フォルダを設定し直さなければならないのだが設定し直しただけでは、クライアントMac側から共有フォルダをFinder検索するとまともに動作しない。

このバグはmacOS Big Sur 11.7.6で直っていたのに、macOS Monterey 12で再発している。 macOS Server (Server.app) を使っているのでMontereyより新しいバージョンにはできないため、macOS Ventura 13以降で修正されているかどうかは不明。

これらの問題は Spotlightの索引を作成し直す ことで解消できる。

しかし、なんで、いちいち手作業でインデックスを再構築せなアカンわけ。

2023-10-08

いまどきMacはHDD起動で使い物になるのか

(Fusion Driveを除く)ハードディスク内蔵モデルのMacは2019年あたりを最後に消滅し、2023年現在、すべてのMacの内蔵ストレージはフラッシュメモリ (SSD) のみになっている。

いまどきのMacをハードディスクドライブ (HDD) から起動するとどうなるだろうか。 macOS Sonoma 14.0 の起動にかかる時間を調べてみよう。

まず、内蔵SSDのデータ転送能力をみてみると、こんな感じ。

Sequential Read 1MiB (QD=   8) :   3412.44 MB/s [   3254.4 IOPS]
Sequential Write 1MiB (QD=   8) :   2619.14 MB/s [   2497.8 IOPS]

内蔵SSDからMacを起動してログイン完了するまでにかかる時間は約19秒。 ※パスワード入力時間は除く、以降も同様。

2023-10-07

Tokyo カッコワルイ

macOSでは、現在の位置情報に基づいて時間帯を自動的に設定しない場合、手動で都市名を指定してタイムゾーンを設定できる。

Macを購入した直後(OSをクリーンインストールした直後)のセットアップで次のような画面を見たことがあるだろう。

さて、この画面どこか違和感がないだろうか。

「Tokyo - 日本」

って、この不細工な都市名の書き表し方は何だ? なぜ「東京 - 日本」じゃないの。

調べてみたところ、日本国内の都市名が軒並みローマ字表記になっている。

それでは、試しにアップル本社のある都市「クパティーノ」を選択してみよう(アップル的には「クパチーノ」ではない)。 東京が「Tokyo」ならば、クパティーノは「Cupertino」になっていると思うだろう。

2023-10-05

“スリープ”、“再起動”、“システム終了”ボタンを表示できない

macOS Sonoma 14.0にアップグレードしたらログイン画面のデザインが変わっていた。

ちなみに、macOS Ventura 13.6まではこんな感じ。

Sonomaでは、時計の表示が大きくなっている。高齢化社会の老眼人口に配慮したのかもしれない。なんだか、Windows 11っぽくなった。iPadっぽくなったというべきか?

ユーザのアイコンが小さくなって画面下段に押し込められている。しかもリスト表示ではなく直近にログインしていたユーザしか表示されない(ユーザアイコンをポイントすると他のユーザも表示される)。

そして、My最大の変更点は、

システム終了など電源関連の操作ボタンが消えていること

だ(よく見ると、画面右上のメニューになっているのに気付く)。

2023-10-03

許可するには管理者の名前とパスワードを入力してください

数日前、Macのシステムを macOS Sonoma 14.0 にアップグレードしたのだが、なんだかヘンテコだ。

私は普段、(管理者アカウントではない)通常アカウントでログインしてMacを使っている。

起動ディスクを切り替えるため、いつものようにシステム設定「一般」>「起動ディスク」を開こうとしたところ、

起動ディスクが変更を加えようとしています。

許可するには管理者の名前とパスワードを入カしてください。

というダイアログボックスが表示される。

はて? なぜ、このタイミングで管理者パスワードが必要なの? 実際に切り替えるディスクを指定する段階なら分かるが、いま必要ないだろ。

入力が必要だというなら、ここでキャンセルすると「起動ディスク」設定になんらかの制約が加えられると考えるのがフツーだろう。ところが、キャンセルしようがパスワードを入力しようが、どっちにしても可能な操作は同じである。

じゃあ、なぜ、 管理者パスワードを聞いてくるの?

パスワードを入力する意味がまったくないじゃん。

2023-09-30

Mac Launchpad で空のフォルダ Other を作成する方法

macOS Sonoma 14.0が公開されていたのでさっそくクリーンインストールしてみた。 いろいろと設定を変更したり、アプリケーションを追加したり、セットアップ作業を続けているうち、おや? おやおや、Launchpadにヘンテコなアイテムが表示されているのに気がついた。

「Other」という名前の空のフォルダがあるのだ。そんなもの作成した覚えはない。 そもそもLaunchpadでは 空のフォルダなど作れない はずでは?

macOSヘルプのどこを見ても空のフォルダの作り方など書かれていない。 どこにも書かれてはいないが次の手順で、この奇妙な現象を再現できる。

2023-08-14

Apple Payを設定できませんでした

知人のK氏が新しいMacを購入したのでセットアップを手伝いに行った。

macOSをアップグレードせずに使っていたK氏からすると、数年ぶりに買い替えたMacのシステムは、いろいろ変わっているので少し戸惑っているようだ。Mojave 10.14.6からVentura 13.4.1にいきなりジャンプでは無理もない。 「このApple Payってなんですか?」と聞かれて、説明しているとき、ふと、思い出した……

そういえば、ウチのMacでは Apple Payを使えたためしがない

システム設定「ウォレットとApple Pay」を開くと、

Apple Payを設定できませんでした

このMacのセキュリティ設定が変更されたのでApple Payは無効になりました。

のように怒られてしまう。

2023-07-21

Alexはどこへ?

macOSには音声合成機能が搭載されている。いつから使えるようになったのか、思い出せないくらい大昔からある機能だ。

OS X Mavericks 10.9.5までは「システムの声」のデフォルトは Alex であった。 OS X Yosemite 10.10からは Alex 君に代わって Kyoko さんがシステムの声担当になった。

Kyokoさんは英語が苦手なようなので、Yosemite以降、ターミナルからsayコマンドで英文を読み上げさせるときはAlexを使ってきた(Alexならシステム標準なので常に利用できると期待して)。

そんなある日、 macOS Ventura 13を新規インストールしてから、いつものようにAlexにしゃべらせようとすると……

% say -v Alex 'Where did Alex go?'
Voice `Alex' not found.

あれ? アレ? アレレ、アレックスがいない。どこへ行っちまったんだアレックス。

どうやら、AlexはVenturaからシステムの標準構成には含まれなくなったようだ。 どうしても使いたければ次の手順を実行しよう。

システム設定「アクセシビリティ」>「読み上げコンテンツ」を開く。

「システムの声: 声を管理…」を選択する。

追加の音声データが表示されるので「英語(アメリカ) - Alex」をダウンロードする。

これでOK。

近年、音声合成の品質は飛躍的に向上しており、今では、これって中に人間が入ってるんじゃないの? と疑いたくなるようなレベルに達している。

にもかかわらず、macOSの音声合成はたどたどしいままだ(いかにも「コンピューターな発声」)。

長年テキスト読み上げ機能を多用しているユーザを混乱させないように配慮して、あえて昔のままにしてあるのかと思っていたが、Alexをスタメンから外してしまったところを見るとそうでもないようだ。

それにしても、私が好んで使っている機能を狙い澄ましたように、次々とつぶしにかかってくるのはなぜ? > アップルちゃん。

関連記事: 「スピーチダウンローダーがシステム設定を変更しようとしています

2023-07-19

バックアップディスクでMac OS拡張フォーマットを使用する方法

Time Machineは、Macのバックアップ機能である。Mac OS X Leopard 10.5からの標準装備だ。

macOS Catalina 10.15.7まではバックアップディスク自体からMacを起動してOSを含むシステム全体をリストアできて(内蔵ディスクが損傷し交換した場合など)非常に便利であった。

macOS Big Sur 11.0.1からはバックアップディスクのフォーマットとしてAPFS (Apple File System)が使用できるようになった。のはいいのだが、バックアップディスクからの起動やシステム (OS) の復元ができなくなり、利便性は低下した。

macOSユーザガイド「MacのTime Machineに使用できるディスクの種類」によると、

Time Machineでは、Mac OS拡張フォーマット(ジャーナリング)、Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング)、およびXsanフォーマットのディスクでのバックアップにも対応しています。

ということなので、Time Machineのバックアップディスクとして使えるフォーマットは、

  • APFS
  • Mac OS拡張
  • Xsan

であることが、うかがえる。

ある日、macOS Ventura 13.4.1上で、「Mac OS拡張フォーマット(ジャーナリング)」で初期化したディスクをTime Machineバックアップディスクにして、バックアップを作成したところ……

2023-07-18

妙ちきりんなFinderのタグ

macOSのFinderでは、ファイルやフォルダにタグを付けることができる。項目を分類するための目印をつけられて便利だ。

しかし、この「タグ」機能には挙動不審なところがある。 macOS Ventura 13.4.1 で、タグのへなちょこ具合を体験してみよう。

どこかテキトーなところに新規フォルダを作成する。

新規作成したフォルダを開く。

開いたフォルダ内に、さらに新規フォルダを作成する(フォルダではなく、なんらかのファイルを作成してもよい)。

名前は「名称未設定」のままでいいので、その新規フォルダを複製する。「名称未設定フォルダのコピー」ができる。

もう一度、「名称未設定」フォルダを複製する。「名称未設定フォルダのコピー2」ができる。

その調子で「名称未設定フォルダのコピー10」ができるまで複製を続ける。

「名称未設定フォルダのコピー10」をロックする(ショートカットメニュー「情報を見る」を使えばよい)。

「名称未設定」フォルダとそのコピー11項目「すべてを選択」する。

選択項目に対しショートカットメニューでタグを付ける。

要するに「フォルダ内にフォルダ(またはファイル)を11個以上作成して、最後に作成したフォルダをロックしたあと、すべてのフォルダを選択してタグを追加する」のだ。 すると……

2023-07-14

Touch ID登録を完了できません

Touch ID搭載Magic KeyboardはiMac, M1, 2021と共にデビューしたアップル純正キーボードである。 以前から「指紋センサー付きのデスクトップMac用のキーボードを出してくれ」とアップルに要望していたので、発売と同時に喜び勇んでiMacごと購入してしまった(その後、キーボードだけも別売りされるようになった)。

そんなある日、突然、Touch IDが使えなくなってしまった。 指紋の登録ができない。

Touch ID登録を完了できません。
戻ってやり直してください。

戻ってやり直しても無駄である。

2023-07-11

アカウントにデバイスが追加されました

Macを新しく購入するとか、システムをアップグレードしてApple IDを使ってサインイン操作を行うと、ご親切にも同じApple IDでサインインしているすべてのデバイスに通知してくれる(一人で多数のアップル製品を使っていると鬱陶しいだけで余計なお世話なのだが、この通知はオフにすることもできない)。

今日、サーバー (macOS Server) に使っているMacをアップグレードする作業中に、別のMac数台でこの通知を受け取った。

macOS Ventura 13.4.1だとこんな感じだ。

アカウントにデバイスが追加されました
別のMacでiMessageとFaceTimeにアクセス可能になりました。このデバイスに心当たりがない場合、システム設定で削除できます。

この通知パネルには「設定」というボタンがあり、クリックするとシステム設定が開く。 そして、システム設定「Apple ID」に追加されたデバイスが表示される。

される、される、される…… ハズだが、

2023-07-09

ファイルごとに個別のウインドウで開…… かない

またまた、重箱の隅をつつくような話。

macOSに付属するプレビュー (Preview.app) には、「ファイルを開くとき: ファイルごとに個別のウインドウを開く」という設定がある。

この設定を有効にしておけば、例えば一度に200個のJPEGファイルを開いたら、200枚のウインドウが表示されるものと期待する。ところが、そうはならない。

なぜか、途中からまとめて1つのウインドウで開くようになってしまうのだ。

おかしいだろコレ! 10年以上(?)前から、アップルに訴えているのだが、いっこうに直らない。 ま、普通、こんな使い方しないだろうから、たぶん、世界中で困っているのは私一人だけなのだろう。

アップル公式マニュアル プレビューユーザガイド macOS Ventura 13 の「ファイルを開くとき」のオプションの説明にも、

ファイルごとに個別のウインドウで開く: ファイルごとに1つのウインドウを使用します。

と書かれているんだがね。

せめてマニュアルに書いてある通りに動作するようにしてはどうかな。 > アップルちゃん。

2023-03-08

iCloud Driveのファイルが移行アシスタントにより古いファイルで上書きされる

ときどき、iCloud Driveで同期している「書類」や「デスクトップ」フォルダ内のファイルの中身が書き変わってしまう(書いたはずの内容が消える)現象の謎が、今日、ようやく解明された気がした。

いままで「歳食って、いよいよボケが始まったか」と思っていたがそうではなかったのだ。

それはMacBook Airに最新のmacOS Ventura 13.2.1をクリーンインストールしたときのこと。OSインストール完了後、移行アシスタントで元の起動ディスクからデータを移行する処理が終わるまでの待ち時間に、別のMac mini上で書類作成作業を続けていた。

※移行アシスタントは、セットアップの手間を省いてくれる、macOS標準のとても便利なユーティリティだ。

ウチには同じApple IDを設定した複数台のMacがある。それらは、すべてiCloud Driveで同期しているので、MacBook Airのセットアップが完了したら当然そちらにも最新の状態の書類がダウンロードされ、書類作成作業を引き継ぐことができる。できる。できる。と、誰もが思うよね?

アップルのサポート文書、iCloudガイド「iCloud Driveでファイルを最新の状態に保ち、共有する」 https://support.apple.com/ja-jp/guide/icloud/mm19ef899373/icloud にも次のように書かれている。

ファイルはクラウドに保存されるため、フォルダへのファイルの追加、ファイルの名前変更、ファイルの削除など、1つのデバイスで行った変更は、すべてのデバイスに自動的に表示されます。どこからアクセスしても、ファイルの最新バージョンが表示されます。

ところが、MacBook Airのセットアップ/調整を終えてから、Mac miniで編集中だった書類を見ると……

2023-03-04

正しくフォーマットされていないか、“ブック”では開けないフォーマットです。

Appleはユーザガイドなど自社製品に関する電子書籍を、自社のブックストアから無料で配布している。ブック (Books.app) で手軽に入手して読める。すばらしい。

『iPhoneユーザガイド iOS 16.3』『iPadユーザガイド iPadOS 16.3』をダウンロードして読もうとしたところ、次のようなメッセージが表示された。

“iPhoneユーザガイド”を開けません

正しくフォーマットされていないか、“ブック”では開けないフォーマットです。

馬鹿も休み休み言えよ。

アップルのブックストアで配布されている、アップルが作成したアップル製品のマニュアルを、macOS標準のブックアプリケーションでダウンロードして開こうとしているんだぞ。

極付の純正環境なんだが、これを開けないなら、いったい、なんなら開けるっての?

まるで、ダウンロードした電子書籍ファイルが不正、壊れているような物言いだが、そうではない。

2023-02-20

“.”(ドット)で始まる名前はシステムだけが使用できます。別の名前を指定してください。

OS X Yosemite 10.10 以降のFinderには、複数のファイルの名前を一括で変更できる機能が搭載されている。

操作は簡単、Finder上で、名前を変更したい項目を選択しておいて、その上で、右ボタン(副ボタン)をクリックして表示されるメニューから「名称変更…」を選択すると、どのように変更したいのかを設定するウインドウが表示されるので条件を入力するだけだ。

例えば、たくさんのファイルの拡張子を「.jpeg」から「.jpg」へと、まとめて変換するような用途に、とても便利である。このリネーム機能が搭載される前はターミナルからコマンドを打ち込んで処理していた。

さて、今日も今日とて macOS Monterey 12.6.3 上で、この便利機能を使って拡張子を置き換えようとしたところ……

2023-02-15

macOSアップデートエラー

Macのシステム設定を開くと、「ソフトウェアアップデートがあります」と表示されていた。 macOS Ventura 13.2.1 アップデートの配布が始まっているようだ。

さっそく「今すぐアップデート」ボタンを押してみた。ポチッとな。

なにやらソフトウェア使用許諾契約に同意しろとか、ユーザ名とパスワードを入力しろとかいってくるので指示に従って進んだのだが、

ユーザの操作が必要です。

選択したアップデートのインストール中にエラーが起きました。

と、怒られてインストールできない。

どんな操作が必要なんだよ! 具体的に言ってくれよ。

しからば少しやり方を変えて、「詳細情報…」をクリックすると表示されるダイアログで「今すぐインストール」ボタンをクリックし、正しいパスワードを入力しても……

2023-02-14

networkConnectが読み込めないVentura

macOS Monterey 12.6.3 のシステム環境設定「ネットワーク」には、VPNサービスの「構成を読み込む…」/「構成を書き出す…」というメニューがある。

書き出したVPNサービスの構成を、別のMacに読み込ませれば一瞬で設定がコピーできる。 VPN接続先がたくさんあるとき、いちいち一件ずつ手入力しなくていいので大変便利、かれこれ10年ぐらい愛用している素晴らしい機能だ。

macOSユーザガイド (macOS Ventura 13) の「MacでVPN接続を設定する」には、次のように書かれている。

ネットワーク管理者またはVPNサービスプロバイダからVPN設定ファイルを受け取った場合は、そのファイルをダブルクリックするだけで接続を設定できます。

この文だけ読めば、いままで通りVPNの構成を書き出したファイル(例えば VPN.networkConnect みたいな)をダブルクリックすればVPNサービスが自動的にネットワーク環境設定に追加されると思うのが人情だが……

2023-02-08

UTMで「生イメージ」にチェックが付けられない

久しぶりにUTMでMac OS 9用のVM(仮想マシン)を新規作成しようとしたところ、怪現象に遭遇した。UTMのバージョンは4.1.5。

Raw Image の仮想ドライブを作成したかったのだが、なぜか「生イメージ」のチェックボックスにチェックを付けることができない。クリックしてもチェックマークが表示されないのだ。

UTM 4のバグ? なのか?

仕方ないのでデフォルトで作成される仮想ディスクイメージはそのままにして、アシスタントに頼らずに自力でVMをセットアップすることにした。

手作業で生イメージを作成し、UTM VMの設定ファイル(プロパティリスト)を書き換えてそのイメージを指定してやればよい。手順をメモしておく。

2023-01-28

iTunesライブラリからMusicライブラリを作成

macOS Catalina 10.15 ではiTunesが廃止され、代わりに「ミュージック」アプリケーション = Apple Music App (Music.app) が付属するようになった。 iTunesが利用できるのは macOS Mojave 10.14.6 までだ。

ミュージックアプリケーションには、いままで使っていたiTunesライブラリをミュージック形式のライブラリ (Music Library.musiclibrary) に変換する機能がある。

ミュージックを初めて起動するとき "$HOME/Music/iTunes" が存在していると自動的に 'iTunes Library.itl' が読み込まれ "$HOME/Music/Music/Music Library.musiclibrary" が生成されるのだ。

試しに新規ユーザを作成してログインし、ユーザホームの「ミュージック」フォルダ内に「iTunes」という名前の空のフォルダを作成してから、ミュージックアプリケーションを起動すると次のようなダイアログボックスが表示される。

“ミュージック”がiTunesライブラリを読み込もうとしていますが、iTunesライブラリが見つかりませんでした。

“ミュージック”を続けるにはライブラリが必要です。既存のiTunesライブラリを読み込むか、または新しいミュージックライブラリを作成してください。

[ライブラリを選択…]

[ライブラリを作成…]

[終了]

自動変換のために 'iTunes Library.itl' を読み込もうとしたが見つからないためだ。