2023-08-14

Apple Payを設定できませんでした

知人のK氏が新しいMacを購入したのでセットアップを手伝いに行った。

macOSをアップグレードせずに使っていたK氏からすると、数年ぶりに買い替えたMacのシステムは、いろいろ変わっているので少し戸惑っているようだ。Mojave 10.14.6からVentura 13.4.1にいきなりジャンプでは無理もない。 「このApple Payってなんですか?」と聞かれて、説明しているとき、ふと、思い出した……

そういえば、ウチのMacでは Apple Payを使えたためしがない

システム設定「ウォレットとApple Pay」を開くと、

Apple Payを設定できませんでした

このMacのセキュリティ設定が変更されたのでApple Payは無効になりました。

のように怒られてしまう。

2023-07-21

Alexはどこへ?

macOSには音声合成機能が搭載されている。いつから使えるようになったのか、思い出せないくらい大昔からある機能だ。

OS X Mavericks 10.9.5までは「システムの声」のデフォルトは Alex であった。 OS X Yosemite 10.10からは Alex 君に代わって Kyoko さんがシステムの声担当になった。

Kyokoさんは英語が苦手なようなので、Yosemite以降、ターミナルからsayコマンドで英文を読み上げさせるときはAlexを使ってきた(Alexならシステム標準なので常に利用できると期待して)。

そんなある日、 macOS Ventura 13を新規インストールしてから、いつものようにAlexにしゃべらせようとすると……

% say -v Alex 'Where did Alex go?'
Voice `Alex' not found.

あれ? アレ? アレレ、アレックスがいない。どこへ行っちまったんだアレックス。

どうやら、AlexはVenturaからシステムの標準構成には含まれなくなったようだ。 どうしても使いたければ次の手順を実行しよう。

システム設定「アクセシビリティ」>「読み上げコンテンツ」を開く。

「システムの声: 声を管理…」を選択する。

追加の音声データが表示されるので「英語(アメリカ) - Alex」をダウンロードする。

これでOK。

近年、音声合成の品質は飛躍的に向上しており、今では、これって中に人間が入ってるんじゃないの? と疑いたくなるようなレベルに達している。

にもかかわらず、macOSの音声合成はたどたどしいままだ(いかにも「コンピューターな発声」)。

長年テキスト読み上げ機能を多用しているユーザを混乱させないように配慮して、あえて昔のままにしてあるのかと思っていたが、Alexをスタメンから外してしまったところを見るとそうでもないようだ。

それにしても、私が好んで使っている機能を狙い澄ましたように、次々とつぶしにかかってくるのはなぜ? > アップルちゃん。

関連記事: 「スピーチダウンローダーがシステム設定を変更しようとしています

2023-07-19

バックアップディスクでMac OS拡張フォーマットを使用する方法

Time Machineは、Macのバックアップ機能である。Mac OS X Leopard 10.5からの標準装備だ。

macOS Catalina 10.15.7まではバックアップディスク自体からMacを起動してOSを含むシステム全体をリストアできて(内蔵ディスクが損傷し交換した場合など)非常に便利であった。

macOS Big Sur 11.0.1からはバックアップディスクのフォーマットとしてAPFS (Apple File System)が使用できるようになった。のはいいのだが、バックアップディスクからの起動やシステム (OS) の復元ができなくなり、利便性は低下した。

macOSユーザガイド「MacのTime Machineに使用できるディスクの種類」によると、

Time Machineでは、Mac OS拡張フォーマット(ジャーナリング)、Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング)、およびXsanフォーマットのディスクでのバックアップにも対応しています。

ということなので、Time Machineのバックアップディスクとして使えるフォーマットは、

  • APFS
  • Mac OS拡張
  • Xsan

であることが、うかがえる。

ある日、macOS Ventura 13.4.1上で、「Mac OS拡張フォーマット(ジャーナリング)」で初期化したディスクをTime Machineバックアップディスクにして、バックアップを作成したところ……

2023-07-18

妙ちきりんなFinderのタグ

macOSのFinderでは、ファイルやフォルダにタグを付けることができる。項目を分類するための目印をつけられて便利だ。

しかし、この「タグ」機能には挙動不審なところがある。 macOS Ventura 13.4.1 で、タグのへなちょこ具合を体験してみよう。

どこかテキトーなところに新規フォルダを作成する。

新規作成したフォルダを開く。

開いたフォルダ内に、さらに新規フォルダを作成する(フォルダではなく、なんらかのファイルを作成してもよい)。

名前は「名称未設定」のままでいいので、その新規フォルダを複製する。「名称未設定フォルダのコピー」ができる。

もう一度、「名称未設定」フォルダを複製する。「名称未設定フォルダのコピー2」ができる。

その調子で「名称未設定フォルダのコピー10」ができるまで複製を続ける。

「名称未設定フォルダのコピー10」をロックする(ショートカットメニュー「情報を見る」を使えばよい)。

「名称未設定」フォルダとそのコピー11項目「すべてを選択」する。

選択項目に対しショートカットメニューでタグを付ける。

要するに「フォルダ内にフォルダ(またはファイル)を11個以上作成して、最後に作成したフォルダをロックしたあと、すべてのフォルダを選択してタグを追加する」のだ。 すると……

2023-07-14

Touch ID登録を完了できません

Touch ID搭載Magic KeyboardはiMac, M1, 2021と共にデビューしたアップル純正キーボードである。 以前から「指紋センサー付きのデスクトップMac用のキーボードを出してくれ」とアップルに要望していたので、発売と同時に喜び勇んでiMacごと購入してしまった(その後、キーボードだけも別売りされるようになった)。

そんなある日、突然、Touch IDが使えなくなってしまった。 指紋の登録ができない。

Touch ID登録を完了できません。
戻ってやり直してください。

戻ってやり直しても無駄である。

2023-07-11

アカウントにデバイスが追加されました

Macを新しく購入するとか、システムをアップグレードしてApple IDを使ってサインイン操作を行うと、ご親切にも同じApple IDでサインインしているすべてのデバイスに通知してくれる(一人で多数のアップル製品を使っていると鬱陶しいだけで余計なお世話なのだが、この通知はオフにすることもできない)。

今日、サーバー (macOS Server) に使っているMacをアップグレードする作業中に、別のMac数台でこの通知を受け取った。

macOS Ventura 13.4.1だとこんな感じだ。

アカウントにデバイスが追加されました
別のMacでiMessageとFaceTimeにアクセス可能になりました。このデバイスに心当たりがない場合、システム設定で削除できます。

この通知パネルには「設定」というボタンがあり、クリックするとシステム設定が開く。 そして、システム設定「Apple ID」に追加されたデバイスが表示される。

される、される、される…… ハズだが、

2023-07-09

ファイルごとに個別のウインドウで開…… かない

またまた、重箱の隅をつつくような話。

macOSに付属するプレビュー (Preview.app) には、「ファイルを開くとき: ファイルごとに個別のウインドウを開く」という設定がある。

この設定を有効にしておけば、例えば一度に200個のJPEGファイルを開いたら、200枚のウインドウが表示されるものと期待する。ところが、そうはならない。

なぜか、途中からまとめて1つのウインドウで開くようになってしまうのだ。

おかしいだろコレ! 10年以上(?)前から、アップルに訴えているのだが、いっこうに直らない。 ま、普通、こんな使い方しないだろうから、たぶん、世界中で困っているのは私一人だけなのだろう。

アップル公式マニュアル プレビューユーザガイド macOS Ventura 13 の「ファイルを開くとき」のオプションの説明にも、

ファイルごとに個別のウインドウで開く: ファイルごとに1つのウインドウを使用します。

と書かれているんだがね。

せめてマニュアルに書いてある通りに動作するようにしてはどうかな。 > アップルちゃん。

2023-03-08

iCloud Driveのファイルが移行アシスタントにより古いファイルで上書きされる

ときどき、iCloud Driveで同期している「書類」や「デスクトップ」フォルダ内のファイルの中身が書き変わってしまう(書いたはずの内容が消える)現象の謎が、今日、ようやく解明された気がした。

いままで「歳食って、いよいよボケが始まったか」と思っていたがそうではなかったのだ。

それはMacBook Airに最新のmacOS Ventura 13.2.1をクリーンインストールしたときのこと。OSインストール完了後、移行アシスタントで元の起動ディスクからデータを移行する処理が終わるまでの待ち時間に、別のMac mini上で書類作成作業を続けていた。

※移行アシスタントは、セットアップの手間を省いてくれる、macOS標準のとても便利なユーティリティだ。

ウチには同じApple IDを設定した複数台のMacがある。それらは、すべてiCloud Driveで同期しているので、MacBook Airのセットアップが完了したら当然そちらにも最新の状態の書類がダウンロードされ、書類作成作業を引き継ぐことができる。できる。できる。と、誰もが思うよね?

アップルのサポート文書、iCloudガイド「iCloud Driveでファイルを最新の状態に保ち、共有する」 https://support.apple.com/ja-jp/guide/icloud/mm19ef899373/icloud にも次のように書かれている。

ファイルはクラウドに保存されるため、フォルダへのファイルの追加、ファイルの名前変更、ファイルの削除など、1つのデバイスで行った変更は、すべてのデバイスに自動的に表示されます。どこからアクセスしても、ファイルの最新バージョンが表示されます。

ところが、MacBook Airのセットアップ/調整を終えてから、Mac miniで編集中だった書類を見ると……

2023-03-04

正しくフォーマットされていないか、“ブック”では開けないフォーマットです。

Appleはユーザガイドなど自社製品に関する電子書籍を、自社のブックストアから無料で配布している。ブック (Books.app) で手軽に入手して読める。すばらしい。

『iPhoneユーザガイド iOS 16.3』『iPadユーザガイド iPadOS 16.3』をダウンロードして読もうとしたところ、次のようなメッセージが表示された。

“iPhoneユーザガイド”を開けません

正しくフォーマットされていないか、“ブック”では開けないフォーマットです。

馬鹿も休み休み言えよ。

アップルのブックストアで配布されている、アップルが作成したアップル製品のマニュアルを、macOS標準のブックアプリケーションでダウンロードして開こうとしているんだぞ。

極付の純正環境なんだが、これを開けないなら、いったい、なんなら開けるっての?

まるで、ダウンロードした電子書籍ファイルが不正、壊れているような物言いだが、そうではない。

2023-02-20

“.”(ドット)で始まる名前はシステムだけが使用できます。別の名前を指定してください。

OS X Yosemite 10.10 以降のFinderには、複数のファイルの名前を一括で変更できる機能が搭載されている。

操作は簡単、Finder上で、名前を変更したい項目を選択しておいて、その上で、右ボタン(副ボタン)をクリックして表示されるメニューから「名称変更…」を選択すると、どのように変更したいのかを設定するウインドウが表示されるので条件を入力するだけだ。

例えば、たくさんのファイルの拡張子を「.jpeg」から「.jpg」へと、まとめて変換するような用途に、とても便利である。このリネーム機能が搭載される前はターミナルからコマンドを打ち込んで処理していた。

さて、今日も今日とて macOS Monterey 12.6.3 上で、この便利機能を使って拡張子を置き換えようとしたところ……

2023-02-15

macOSアップデートエラー

Macのシステム設定を開くと、「ソフトウェアアップデートがあります」と表示されていた。 macOS Ventura 13.2.1 アップデートの配布が始まっているようだ。

さっそく「今すぐアップデート」ボタンを押してみた。ポチッとな。

なにやらソフトウェア使用許諾契約に同意しろとか、ユーザ名とパスワードを入力しろとかいってくるので指示に従って進んだのだが、

ユーザの操作が必要です。

選択したアップデートのインストール中にエラーが起きました。

と、怒られてインストールできない。

どんな操作が必要なんだよ! 具体的に言ってくれよ。

しからば少しやり方を変えて、「詳細情報…」をクリックすると表示されるダイアログで「今すぐインストール」ボタンをクリックし、正しいパスワードを入力しても……

2023-02-14

networkConnectが読み込めないVentura

macOS Monterey 12.6.3 のシステム環境設定「ネットワーク」には、VPNサービスの「構成を読み込む…」/「構成を書き出す…」というメニューがある。

書き出したVPNサービスの構成を、別のMacに読み込ませれば一瞬で設定がコピーできる。 VPN接続先がたくさんあるとき、いちいち一件ずつ手入力しなくていいので大変便利、かれこれ10年ぐらい愛用している素晴らしい機能だ。

macOSユーザガイド (macOS Ventura 13) の「MacでVPN接続を設定する」には、次のように書かれている。

ネットワーク管理者またはVPNサービスプロバイダからVPN設定ファイルを受け取った場合は、そのファイルをダブルクリックするだけで接続を設定できます。

この文だけ読めば、いままで通りVPNの構成を書き出したファイル(例えば VPN.networkConnect みたいな)をダブルクリックすればVPNサービスが自動的にネットワーク環境設定に追加されると思うのが人情だが……

2023-02-08

UTMで「生イメージ」にチェックが付けられない

久しぶりにUTMでMac OS 9用のVM(仮想マシン)を新規作成しようとしたところ、怪現象に遭遇した。UTMのバージョンは4.1.5。

Raw Image の仮想ドライブを作成したかったのだが、なぜか「生イメージ」のチェックボックスにチェックを付けることができない。クリックしてもチェックマークが表示されないのだ。

UTM 4のバグ? なのか?

仕方ないのでデフォルトで作成される仮想ディスクイメージはそのままにして、アシスタントに頼らずに自力でVMをセットアップすることにした。

手作業で生イメージを作成し、UTM VMの設定ファイル(プロパティリスト)を書き換えてそのイメージを指定してやればよい。手順をメモしておく。

2023-01-28

iTunesライブラリからMusicライブラリを作成

macOS Catalina 10.15 ではiTunesが廃止され、代わりに「ミュージック」アプリケーション = Apple Music App (Music.app) が付属するようになった。 iTunesが利用できるのは macOS Mojave 10.14.6 までだ。

ミュージックアプリケーションには、いままで使っていたiTunesライブラリをミュージック形式のライブラリ (Music Library.musiclibrary) に変換する機能がある。

ミュージックを初めて起動するとき "$HOME/Music/iTunes" が存在していると自動的に 'iTunes Library.itl' が読み込まれ "$HOME/Music/Music/Music Library.musiclibrary" が生成されるのだ。

試しに新規ユーザを作成してログインし、ユーザホームの「ミュージック」フォルダ内に「iTunes」という名前の空のフォルダを作成してから、ミュージックアプリケーションを起動すると次のようなダイアログボックスが表示される。

“ミュージック”がiTunesライブラリを読み込もうとしていますが、iTunesライブラリが見つかりませんでした。

“ミュージック”を続けるにはライブラリが必要です。既存のiTunesライブラリを読み込むか、または新しいミュージックライブラリを作成してください。

[ライブラリを選択…]

[ライブラリを作成…]

[終了]

自動変換のために 'iTunes Library.itl' を読み込もうとしたが見つからないためだ。