Qt 5.0.0 のリリースを記念して Qt 4.8.4 インストール方法をメモしておく。
Qt5ではMinGW版がなくなってしまった(?)のと、いままで作ったプログラムがそのままではビルドできない場合があるようなので、MinGWが使えるQt4開発環境の構築方法を忘れないうちに書き残すことにした。
Qtアプリケーション開発では、コンパイラ・ツール(MinGW/g++) + フレームワーク(Qt Library) + IDE(Qt Creator) の3つのコンポーネントを組み合わせて利用する。
以下、Windows 7 SP1上へのインストール手順。Linux(Ubuntu)なら sudo apt-get install qtcreator みたいな感じで済んじゃうし、Macへのインストールは、これといって悩むようなことはないので特記事項なし。
- コンパイラ・ツールのインストール
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MinGWはMinGW and MSYS Projectsのサイト http://www.mingw.org で配布されている。MinGWに詳しい人は本家からダウンロードするんだろうが、私は面倒なのでQt SDKに同梱されているMinGW 4.4を使っている。
Qt SDK 1.2.1はNokiaのサイト http://www.developer.nokia.com/Develop/Qt/Tools/ で配布されている。ダウンロードにはNokia accountが必要。
インストール時の注意点:
- モバイル系のSDK(Harmattan, Symbian)など不要なものがいろいろ含まれているので「Please select the type of installation:」ラジオボタンでCustuomを選んで外す。
- Select Components 画面で、「Deselect All」して一旦全てのチェックを外してから、「MinGW 4.4」だけチェックすればよい(Qt Creatorのチェックは外せないのでそのまま)。
- インストール後、Qt Creatorを起動してはいけない。ここでインストールされるQt Creatorは古いので使わない。
※もし、SDKに含まれている古いバージョンのQt Libraryが使いたければ、追加しても良い。
- Qt Library 4.8.4のインストール
Qt LibraryはQt Project(コミュニティ)サイト http://qt-project.org/downloads で配布されている。
インストール時の注意点:Qt SDKに同梱されているMinGWを使うので、MinGWのパス指定を C:\QtSDK\mingw に変更すること(デフォルトは C:\MinGW になっている)。
- Qt Creator 2.6.1のインストール
Qt Creator(IDE)もQt Libraryと同じくQt Projectサイトで入手できる。
インストール後、次のように設定
- 「ツール」>「オプション…」メニューを選ぶ。
- 「ビルドと実行」>「コンパイラ」タブで「MinGW」を追加する。 C:\QtSDK\mingw\bin\g++.exe
- 「ビルドと実行」>「Qtバージョン」タブでqmakeのパスを追加する。 C:\Qt\4.8.4\bin\qmake.exe
- 「ビルドと実行」>「キット」タブで、コンパイラ(MinGW)とQtバージョン(Qt 4.8.4)を設定する。
このインストール方法は、もう情報が古くなってしまって使えない(Nokiaは、もはやQt SDK 1.2.1を配布していない)。
Qt 4.8系の最終バージョンである Qt 4.8.7 環境を構築する方法については「Qt4.8.7インストールメモ」を参照。
Qt 5.0.0でなくなっていたMinGW版は、Qt 5.0.1で復活したようだ。
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