2015-06-07

iBooksのとても不便なところ

数年前まで、毎年毎年、電子書籍元年と騒ぎ立てていた電子書籍市場だが、最近はますます盛り下がっているようだ。

世間の動静はともあれ、私自身は最近、紙の本と電子書籍版が両方ある場合は電子書籍を買うようになった。電子書籍だとモノが増えないのが良い。主に購入するのは技術書だが、技術書というのはやたらと分厚い本が多いため、かさばるのである。電子書籍は場所をとらないのがグー。

購入した電子書籍は、だいたいプログラミングの参考にするので、Macのディスプレイで読んでいる。

お気に入りの読書スタイルは「本文は見開き表示、サイドバーに目次を常時表示しておく」というものである。

技術文書を読むときは、このスタイルが最も便利に思える。ディスプレイ、横長だし。

技術文書/書籍、仕様書はPDFファイルのものが多い(仕様書がExcel方眼紙? それはお気の毒)。 ISO, IEEE あるいは JIS の規格票なんかもPDFである。Preview.appなら「表示」メニューの「目次」と「2 ページ」にチェックを入れることで簡単に、目次常時表示+見開きの設定ができる。

奥村 晴彦(著)『LaTeX2ε美文書作成入門』より

Kindle for Mac も、サイドバーに目次を表示可能である。

ウォルター・アイザクソン(著) 井口 耕二(訳) 『スティーブ・ジョブズ』より

まあ、これが普通だと思っていたのだが、なんと OS X Yosemite 10.10.3 に搭載されているアップル純正のEPUBビューアーである iBooks (バージョン 1.1.1)はウインドウに覆いかぶさるように別のウインドウが表示される方式になっており、目次を表示したまま本文を読み進めることができないのだ。

上田 隆一(著)『シェルプログラミング実用テクニック』より

最近、ポツポツと EPUB 形式の技術書も増えてきたのに不便で仕方ない。 アップルのサポートに電話して、目次をサイドバーに常時表示する方法はないのか聞いてみた。 「仕様なので、できない」そうである。

なんでそんな仕様なの?

小説やマンガなどの娯楽作品では目次表示なんぞどうでもいいことだろうが、技術文書だと困らないか? みんな、どういう風にして読んでるのだろう。

世の中の多くの人々や Apple のエンジニアはEPUB本の目次がサイドバーに常時表示できると、なにか困ることがあるのだろうか?

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