ご存知のように,社会人にとってスマホは必須のアイテムになっています。
などと、煽られる今日このごろ。
ご存知でも、社会人でもない、はみ出し者は、いまだにフィーチャーフォン(ガラケー)をメインに使っている。
1年くらい前から、そのガラケーの調子が悪くなってきて、買い換えたいのに適当な端末がない状況に陥っていた。世の中、猫も杓子もスマホ、スマホで、ガラケー購入の選択肢など無きに等しいところに加えて、折り畳み型の端末が嫌いなので、ストレート型にしたいという変態的嗜好が災いして、新しいケータイを買いたくても買えない。
探しあぐねていた(少し期待していたFREETELのSIMロックフリーガラケー第2弾はついに発売されないまま、会社自体が潰れてしまった)ところに、ようやく、理想的にみえる端末が登場。
セイコーソリューションズ製の Simply である。
メーカー曰く、
「The 電話」をコンセプトに、シンプルで持ちやすく、使いやすいストレートケータイ
持ちやすさ、使いやすさを追求し、シンプルなデザインのボディーに必要な機能だけを搭載しました。
だそうだ。かかってきた電話が受けられて、SMSの受信ができれば満足な自分から見ると、ワンセグだのおサイフだの、激しく必要のない機能がスッパリ省かれているところが素晴らしい(残念ながらカメラは付いている)。
購入してみた。
使い勝手はおおむね良好だが、実際に手に取ってみると気になる点がいくつかある。
まずは、消費電力。
Simplyを紹介するWebページに次のセールスポイントが書かれている。
1,770mAhの大容量バッテリーを搭載したことで、長時間安心して利用可能。
と、ご自慢の様子だが、カタログスペックの待受時間は500時間、それ、買い換える前のポンコツガラケー(バッテリー容量は半分以下の800mAh)と同じですがな。最新端末に2倍以上の容量のバッテリーを搭載して、7年前の端末と待受時間が変わらんちゅうのはどういうこと?
この7年間に省電力技術は進歩しなかったのだろうか…… Androidベースのガラケーもどきだから? 4G通信になったから仕方ないの? 連続通話時間はバッテリー容量に比例して長くなっているのに、連続待受時間はのびていないのが残念。
つづいて、送話口の位置。
正面右下の隅っこあたりに小さな穴が空いている。
いままで使っていたガラケーと同じ感覚で、左手で電話機を握ると、Simplyでは薬指が送話口にかかってしまい、マイクをふさぐ格好になるのが残念。 もしかして、このケータイは右手で持つことを前提に設計されているのか? 中央付近に送話口をもってくれば、どちらの手で持っても問題ないと思うんだが。設計者は、なぜ、こんな右端にしたのだろう。
あと、UIの細かいところでガラケーになりきれていない。
例えばマナーモードを設定するためのショートカット操作は「#」キーの長押しである。このとき「マナーモードに設定しました」という通知が表示される。Simplyでは、これが「決定」キー、あるいは「CLEAR」キーを押すまで消えない。
これまで使っていたケータイでは、数秒待てば通知は自動で消えていた(すぐに消したいせっかちな人だけ、キーを押せばよい)。
どちらが優れたUI/UXだろうか?
ガラケーはガラケーなりに使いやすくするためのUIの工夫が積み重ねられてきたと思うのだが、その辺がうまく継承されていないようだ。まあ、いまさらガラケーのユーザーインターフェイスについてのノウハウなんぞ若い技術者は知りたくもないだろう。それならそれで、昔取った杵柄なオッサンを連れてきて開発に当たらせればよかったのに。
と、まあ、重箱の隅をつつくようなことを述べたが、デザインはシンプルで気に入っている。なにより、こんな売れそうもない(誰も買いそうにない)端末を商品化したことを、大いに褒め称えたい。
故障なく長く安定して稼動してくれることを祈ろう。
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