技術評論社による、Webアプリケーション開発のためのプログラミング技術情報誌『WEB+DB PRESS』が休刊となり、創刊号から最終号までをPDFで収録した総集編が出ていたので、ついつい買ってしまった。
→ Amazonの商品ページ『WEB+DB PRESS総集編[Vol.1~136]』を開く
こういう雑誌のバックナンバーをPDF化した総集編を出してくれると、部屋のスペースを占有している古い紙の本を捨てられるのでありがたい。
雑誌以外の古い書籍も電子書籍化されているものは買い直し、紙の本は捨てている。その結果、大量にあった蔵書は現在、五、六十冊まで減った。
出版社により電子化(EPUB、PDFなどに)されていない書籍は、自分でスキャンしてイメージデータ化するしかない。いわゆる自炊、まだ電子書籍が普及していない十数年前(?)に流行った。
自炊で、思い出した。
macOSには画像ファイルからPDFファイルを生成する便利な機能がある。
Finderで複数の画像ファイルを選択しておいてコンテキストメニュー「クイックアクション」>「PDFを作成」を実行すると、画像をまとめてPDFファイルにすることができる。1つの画像ファイルがPDFファイル内の1ページになる。 macOS Mojave 10.14から搭載された機能だ。
macOS High Sierra 10.13.6以前のバージョンに付属するプレビュー (Preview.app) でも、同じウインドウにまとめて開いた画像ファイルを単一のPDFファイルとしてプリントすることができる。
この方法で作成したPDF書籍で困るのが 右綴じ と 論理ページ番号 だ。
macOS標準の機能で作ったPDFファイルは左綴じになってしまう。 日本語の縦書き書籍は通常、右綴じである。
また、PDFビューアーにはページ番号を打ち込むとそのページに移動する機能がある(プレビューなら移動メニュー「ページ移動…」がそうだ)。 そこで入力したページ番号と、実際に表示されるページ画像のノンブルが一致しないことがある。 目次など前付のページ番号が(i, ii, iii のような)ローマ数字になっていて、最初の章扉からアラビア数字のページ番号1が始まるような書籍ではこうなる。
これらのトラブルの解消には Adobe Acrobat Pro を使う。無料の Adobe Acrobat Reader はこの目的では使えない。
Adobe Acrobat Proは有料なので、お財布に優しくないのが欠点だ。 そんなことにお金を使いたくないプログラマーならPDFファイルをいじるプログラムを書いてなんとかしましょう。と、思いつつプログラミングによる解決をはかることなく10年が過ぎてしまった。
Adobe Acrobat Proなら、文書のプロパティで「綴じ方」を指定できる。 (Adobe InDesignのようなプロ向けのDTPソフトでも当然、右綴じのPDFファイルを作成可能。)
Adobe Acrobat Proなら、論理ページ番号「ページラベル」を指定する機能があるので、ページ番号を付け替えることができる。
macOS標準のPDFビューアーであるプレビューは、論理ページ番号には対応しているものの、右綴じPDFファイルの表示には対応していない(文書プロパティで右綴じを指定しても、無駄だ)。 見開き表示のとき、偶数ページが左側に表示されてしまう(縦書き和書では偶数ページは右側に配置されるはずなのに)。
Adobe Acrobat Reader なら(もちろんAcrobat Proでも)、ちゃんと偶数ページが右側に表示される。
Acrobatは環境設定により、文書プロパティで右綴じを指定していないファイルであっても、偶数ページを右側に表示するようにできる。
純正品が好きな私としてはプレビューにもがんばってほしい。右綴じだけでもなんとかしてよ。アップルちゃん。
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