自炊したマンガ(コミック、漫画)を各種読書端末で読むための最適化についてメモ。各種と言ってもiPad 2とKindle 3だが。
Windowsには自炊データを各種端末に合わせて最適化するためのChainLPという定番アプリケーションがあるらしいが、あいにくMac用はない。しかたないのでImageMagickとRubyスクリプトを組み合わせて、スキャン画像を切り抜き/結合/リサイズ/最適加工した画像をzip, mobi化して読んでいる。
- iPad
見開きで1536×1024pxが最適。
iPadのスクリーンサイズは768×1024pxである。この大きさが単ページを表示する最適サイズ。
単ページイメージ2枚をつなぎ合わせて見開きのイメージを作成する。こうしておくと気の利いたビューアは、iPadを縦にした時は単ページ表示で1ページずつ、横にした時は見開き表示で2ページずつめくってくれる。少なくとも今までのマンガは見開きで読まれることを前提に作画されているだろうから、これが合理的。この画像サイズなら、
- iPad横置き=見開きで読み進めて、細かいところを見たい時だけ縦にする。
- iPad縦置き=単ページで読み進めて、大ゴマ・見開きがある時だけiPadを横にする。
どちらの読み方でも快適だ。
ちなみにビューアとして、CloudReadersを使っている。
有料のコミックビューアも購入していたのだが、そっちはすっかり使わなくなった。CloudReadersはちょっとUIは野暮ったいがシンプルで必要な機能がちゃんと働くところが良い。小手先の機能と上っ面の映像演出に凝っているが、肝心なところで気の利かないアプリよりはるかに良い。こちとら漫画が読みたいのであってページカールのアニメーション効果を鑑賞したいわけではない。
うわぁ〜!ホンモノの本みたいにページがめくれるぅ〜♥(でも、どんなにめくっても表示されている残りのページの厚みは変わらないのはなぜ? > iBooks)が「消費者」が求めている最高のユーザーエクスペリエンスだからいいのか?
- Kindle 3
mobiファイルを作成するなら520×725pxが最適。
Kindle 3の画面サイズでは見開き表示は無理があるので単ページの画像とする。 KindleのE Inkディスプレイは16諧調のグレースケール表示であり、液晶に比べると表現力に劣る。ImageMagickで最適化するときのコマンドラインは、
$ mogrify -sharpen 1 -resize 520x725 -gravity center -extent 520x725 -colorspace gray -colors 16 +dither +repage -format gif *.jpg
こんな感じ。Amazonが配布しているコマンドラインツール「KindleGen」を使えばmobiファイルにできる(ページイメージをまとめるHTMLファイルを作っておいて変換する)。
zipファイルにするならスクリーンサイズと同じ600×800pxで良い。
KindleもZIPでまとめたJPEG画像を読むことができる。mobiと違って作るのが簡単。ただし、mobiやPDFと違ってどこまで読んだか表示されないし「Go To...」でのページ移動もできない。
※これは Kindle 3-Kindle 3.1 (558700031) で試した結果である。機種やファームウェアのバージョンが違えば、この記事の内容があてはまるとは限らない。
- XOOM
見開きで1600×1232pxが最適。かなあ?(^^;
MOTOROLA XOOMを含め、多くのAndroid Honeycombタブレットはスクリーンサイズ1280×800pxである。スクリーンの下部48pxはシステムが占有するので画像の表示には使われない。これらの条件から導きだされたサイズなのだが…… 別にiPad用の最適サイズ1536x1024pxでもいいような気がする。
iPadに比べて横長な画面は、どうもコミックを読むには向いてない。書籍の縦横比にマッチしていないのでページイメージを表示すると余る部分が多くなってもったいない。
おまけにAndroidには、この「見開きデータ縦横切り替え読み」にしっくりくるビューアがない(見つけられない)。Perfect Viewerをうまく設定するとiPadのCloudReadersに近い操作感が得られるのだが、設定項目が多くて面倒。なんか良いのはないものか。
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