2017-05-13

Sierraのチェスがひどい

Macにはチェス (/Applications/Chess.app) が付属している。 チェスはNeXT時代から続く由緒正しいゲームアプリケーションだ。 macOS Sierra にも標準搭載されている。

先日、macOS Sierra 10.12.4をクリーンインストールして動作を確認していたときのこと、チェスを起動すると、枠だけしかなくて中身なしの、のっぺらぼうなウインドウが表示され、操作を受け付けなくなってしまうことに気がついた。

こうなるとウインドウを閉じることも、アプリケーションを終了することもできない。

アプリケーションを強制終了するしか道はない。

なんともお粗末なUI/UXである。アップル製品とは思えない。

この現象は、インターネットアカウントにGame Centerアカウントが追加されている(iCloudにサインインすると知らないうちに追加される)にもかかわらず、そのGame Centerアカウントが有効な設定になっていない状態で、チェスを起動した場合に起きる。

回避するには、システム環境設定の「インターネットアカウント」を開いてGame Centerアカウントを削除し、チェスを起動した際に表示されるGame Centerへのサインインを促すダイアログで「キャンセル」ボタンをクリックしなくてはならない(あるいはGame Centerアカウントを有効に設定する)。

El CapitanのチェスでもGame Centerへの登録を促すダイアログは表示されていたが、Sierraではさらにひどいユーザーインターフェイスになっている。Game Centerを利用するかしないかを選択する設定がなく、アカウントが有効でない場合、毎回々々、Apple IDを入力するウインドウが表示される。

こうまでしてGame Centerの利用を勧める割には、macOS Sierra 10.12とiOS 10からはGame Centerアプリが削除されているのが摩訶不思議。ユーザーにGame Centerを使えと言いながら、アップル自身がGame Centerを見限るような行動をとっているのだ。

もう少し整合性と一貫性のある製品づくり(ソフトウェアづくり)をしてはどうですか。アップルさん。

まあ、チェスなんて滅多に使わないから誰も困ってないんだろうけど、起動直後にハングアップしたり、クラッシュする品質の製品を出荷するのはやめようよ。

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