KDDIが打ち出してきた新しいサービスプラン「povo2.0」が、なかなかソソる。 基本料金ゼロ(0)円で、必要に応じてトッピングと呼ばれる追加の通信料金を支払う仕組みである。 トッピングしていなくても、超低速 128 kbpsのデータ通信が楽しめる。
iPhoneに設定するeSIMにおあつらえ向きだ。
サービス提供開始日である9月29日にオフィシャルWebサイトから申し込もうとしたところ、申し込みが殺到しているらしく、受付開始15分後には、受付停止。あっという間に503エラー多発でメンテナンスモードへ。
KDDIはNTTドコモに次ぐ通信大手じゃなかったっけ? 何年通信事業をやっているのだろう。需要予測もまともにできないのだろうか? AIはどうした、エー・アイは。
当日申し込みはあきらめて、翌月、再挑戦。さすがに3日も待てば混雑も解消されていて、トラブルもなく、あっさりと利用可能になった。
ドコモ home 5Gは予約から利用可能になるまで1ヶ月も待たされたが、povo2.0は申し込み手続き開始から利用可能になるまで30分もかからなかった。DX、ディーエックス。
スマホから専用アプリを使わないと申し込み手続きができない(Webサイトからは申し込み手続きができない、eKYCを強制される)点は、いかがなものかと思っていたが、ドコモオンラインショップの申し込みフォームに比べれば天国と言えよう。
オフィシャルWebサイトの説明も、そこそこ分かりやすい。私のようなITリテラシーが低い素人でも、サポートに問い合わせることなく無事に申し込みを完了できた。契約時の確認書類が山のようにある(誰も読まない前提な)のはドコモと変わりないが、比較的まとまっていてダウンロードしやすい。
しかし、トップページにアクセスするたびに、アニメーションやマスコットキャラクターのデータをいちいちロードするのは鬱陶しいのでやめてくれ。そんなもの別に見たくない。
関連記事: 「ドコモ home 5G 開通」
povo2.0、簡単に利用開始できるところはよい。しかし、サポートはお粗末である(まあ、料金プランの成り立ちからして、そこにコストはかけられないなのだろうという点は、はじめから予想できる)。
楽天モバイルもNTTドコモもチャットサポートの品質は惨憺たるものだが、KDDI povo2.0は別格だった。対応品質うんぬん以前に……
まったく、つながらない。問い合わせ手段はチャットしかないというのに、だ。
チャットの末尾に、
キュー内の順番: 824
のようなマニアックな表示があり、カウントダウンされていく。当然、これがゼロ(0)になるまで待っていれば繋がるのだろうと思って放置しておいたところ、4時間ほど待ってキュー内の順番がようやく2桁台になったころ、勝手に切断され、チャットウインドウに表示される「再接続」ボタンをクリックするとキューの最後尾に繋がれて、はじめからやり直し、
キュー内の順番: 859
だそうな。なかなかふざけたシステムである。 問い合わせを始めてから11時間以上経過したころ、またまた勝手に切断されて、サポート時間外となったので終了。
サービスが始まったばかりで、問い合わせが殺到しているという事情は理解できるが、 何時間も待たされた挙句、ようやく自分の番が回ってくるかと思ったら、突然「もう一度、ながい長い列の一番後ろに並び直せ」ってのはサポートの仕組みとして、どうなの、これ? もしかして、この順番待ちカウンターはダミーなのか?
その後、電子メールで次のようなメッセージが届いた。
前回メッセージをいただいたときに、対応ができず申し訳ございません。
現在チャット窓口が大変混みあっておりますので、よくあるご質問からご確認をお願いいたします。
「よくあるご質問」で解決できるなら、最初からチャットで問い合わせたりせんわ。 こっちは調べても分からないから問い合わせてんだよ!
povo2.0サイトの「よくあるご質問」というのがこれまた、『良いFAQの書き方』という本に例示されているダメFAQの見本のような作りである。
客に「FAQを見ろ」とか、きちんと作り込んでおいてから言って欲しいものだ。
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