macOSでは、システム環境設定の「言語と地域」を使って優先する言語を切り替えることで、ユーザーインターフェイスの表示などを日本語から他の言語に簡単に切り替えられる。
ウチでもソフトウェアの動作確認のために、ときどき英語に切り替えることがある。
ひさしぶりにクリーンインストールした macOS Sierra 10.12.5 で優先言語を切り替えようとしたところ……
英語(English)がリストにない ではありませんか。
アップルのサポートに電話して「優先する言語のリストに English がないんだけどおかしくない?」と聞いてみた。
エンジニアの回答によると、インストール時に指定した1つの言語しか表示されないのは仕様じゃそうな。
イヤいやイヤいや(^^; ヘルプ文書や、アップルのサポート文書からは、このような不可解な動作をすると書かれた箇所を見つけられないのだが? ユーザー側は何を基準にそういう仕様だと判断すればいいの(私が見つけられないだけで、どこかにあるのか)? 素人目には、不具合にしか見えないが、それが正しい動作だと?
そんでもって、昔は利用可能な言語が最初からすべてリストアップされていたのを憶えてますか? アップルさん。
例えば OS X Mountain Lion 10.8.5 では、30の言語が表示されていた。
OS X Mavericks 10.9 から、日本語と英語(English)しか表示されなくなって不便になったものの、まあ、英語が公用語でない国に住む人たちは、おおかた、母国語と英語、2つの言語の間で、優先する言語を切り替えたいだろうから問題にならなかったのだろう。私も「日本語+英語」だけでも、あまり不便はないので見過ごしていた。それが、Sierraでは英語も消えているってるってどういうこと。
デフォルト状態からEnglishすらなくしてしまうことが、ユーザーどういうメリットをもたらすと言うのか? いちいちEnglishまで手作業で追加しなくてはならず、手間が増えただけだろう。
さらに、不思議なことにMacの機種によっては、昔のOS Xのように初めから多数の言語が表示される場合もあるようだ(1つの言語しか表示されない仕様だって話はどこいったの?)。
おまけに、OS X Mavericks 10.9から、ユーザー単位の言語の優先順位を変更しただけで、いちいち再起動を促されるようになった(OS X Mountain Lion 10.8以前は警告が表示されるだけでユーザーの手を煩わすことはない)。
そもそも、優先する言語は個々のユーザーごとの設定である。 なぜ、ユーザー単位の設定を変えただけで、システム全体(OS)を再起動しなくてはならないのか?
設定変更を適用したければ、そのユーザーだけログアウトして再ログインすればいい話ではないか。
一部のアプリケーションでは、再起動しないと新しい言語を使用できないことがあります。
そんなものは、アプリケーション側の不備(バグ)だろう。それを、なんで、ユーザー側が対処するのが当たり前みたいに言ってんの?
仮に優先言語の切り替えを検知できないアプリケーションがあるとしよう。通常、OSを再起動しなくても、そのアプリケーションだけ開き直せばいいことだ。
OS丸ごと再起動しないと新しい言語を使用できないアプリケーションなど見たこともない。
どなたか、そんなアプリご存知の方がいらっしゃったら教えてください(アップルに確認したが純正アプリケーションにOSを再起動しないと言語が切り替わらないようなポンコツは存在しない)。
というわけで、この再起動を勧めるダイアログ(シート)は、理不尽に作業の進行を妨げているだけにしか見えない。できるだけモーダルを避けるのがモダンなUIではないのか?
アップルさん、なぜ、こんな前世紀的なユーザーインターフェイスにしたのか、説明してもらえませんかね。説明できる優位性がないなら、意味不明な確認ダイアログを出すのをやめてほしい。
「それは仕様です」の一言で片付けてないで、あなたがたの言う さらなる“高み” とやらを見つめ直してみてはどうだろう。 High Sierra では改善されることを期待している。
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