Macの起動ディスクは通常「Macintosh HD」という名前だ。工場出荷時、内蔵ストレージの名称はこうなっている。大昔から続く伝統である。「Macを消去」してmacOSを再インストールしようとすると強制的にこの名前が適用される。
この起動ディスクというやつ、Finderからは一つのディスクに見えるが、実はそう単純ではない。
ディスクユーティリティで見ると面倒な構成になっているのが分かる。 APFSコンテナ内の起動スナップショットをマウントしたシステムボリューム ('Macintosh HD') に、データボリューム ('Macintosh HD - Data')をオーバーレイする仕組みになっているのだ。 ※セキュリティ強化を目的として起動ディスクが「Macintosh HD」と「Macintosh HD - Data」に分けられたのは macOS Catalina 10.15から。
起動ディスクの名前は、Finderから簡単に変更できる。 わざわざ起動ディスクの名称を変更するような人は滅多にいないが、私はメンテナンス時にちょくちょく変更する。 例えば、ここでFinderを使って「Macintosh HD」を「Renamed HD」に変更してみよう。
変更後、ディスクユーティリティ上で確認すれば「Macintosh HD」だった部分が、すべて「Renamed HD」に置き換わっているだろうと考えるのが当然だ。
ところが、そうはならない。
システムボリューム名は「Renamed HD」に変わるが、データボリューム名は「Macintosh HD - Data」のまま変わらないという、気持ち悪い状態になるのだ。
まあ、気持ち悪いだけで取り立てて実害があるわけではないのだが、こういう見えないところまで魔法のように良きに計らってくれるのがアップル製品じゃなかったっけ? まあ、世界中で気にしているのは私ひとりだけなのだろうが、細部へのこだわりはどこいっちゃったの?> アップルちゃん
不思議なことに、ここは、あまり一般ピープル向けとは思えないツールであるディスクユーティリティのほうが気がきいている。 ボリュームグループの名前(あるいは起動スナップショットの名前)を変更すると、自動的にデータボリュームの名前も変更してくれる。 本来、Finderこそ、そうあるべきだろう。
ということで、起動ディスクの名前を変更したいときは、Finderではなくディスクユーティリティを使いましょう。
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