2016-08-03 日本でも Kindle Unlimited サービスが開始された。 読書好きな人とっては、うれしいサービスである。 Unlimitedとは言っても、今あるKindle本が、どれでも、すべて読めるわけではなく、出版社が読み放題と認めたものだけ(自分の読みたい本が読み放題とは限らない)なのが、やや残念だが。
それでも、なかなか良さそうなサービスなので、さっそく、登録して、KindleデバイスとiPad、そしてMacを使って、20〜30冊くらいの書籍を取っ替え引っ替え読んでみた。
すると、複数の端末で頻繁に書籍を入れ替えすぎたせいか(同期タイミングの問題?)、Kindle for Macがクラッシュ。
そういえば、この Kindle for Mac は最新版じゃなかったので、それが悪いのかも、と思って、Amazon Webサイトから最新版をダウンロードして入れ替えたところ、今度は起動時にクラッシュ。再度開いてみると、立ち上がりはしたものの、ライブラリが表示されず、ダウンロード済みの書籍も一部を残して消滅している。(^^;
Kindle.app の「ヘルプ」>「問題を確認...」メニューを選択してみると、
セキュア・ストレージに問題が発生しているらしい。ヘルプをクリックしてみると、
なんだか、このヘルプ、日本語がヘンである。英文を翻訳ソフトにかけてそれをコピペしたような文章だ。
ヘルプ文書の手順は字面通りには実行不可能なので、文面から推測して指定のフォルダー(とおぼしきもの)を削除したが謎のエラーは消えない。
Kindle についての詳しい情報は「ヘルプ」メニューで見つかります。
と、書かれているが、こういうトラブルへの対処法は見つからない。
仕方ないので、アマゾンのカスタマーサービスに電話してみたが、アップルやマイクロソフトと違って、ソフトウェアのトラブルシューティングは苦手のようだ(その他のサポートは良いのだが)。あまり適切なアドバイスは得られなかったので、とりあえずアプリケーションのおかしい点を指摘して、直してね、と要望を伝えておいた。
設定ファイルやキャッシュが壊れているものと推測して、自分でいろいろと試してみたところ復旧できた。復旧したのはいいのだが、Amazonサイトの「コンテンツと端末の管理」ページを見ると、
「〜さんの Kindle for Mac」という名前の端末が、わらわらと大量発生している。Kindle for MacをインストールしているMacは1台だけなのに。
どうやら、Mac用アプリケーションでは「端末(すなわちMac本体)」を登録しているのではなく、Mac上の「特定のローカルユーザーアカウント」で Kindle for Mac の利用を開始したという情報を登録しているようだ。
用語が「端末」なので紛らわしいが、ハードウェアではなく、ビューアーの利用者(ローカルユーザーアカウント)を登録していると言えば分かりやすいだろうか。アプリケーションの作りを考えてみれば、当たり前か。
同じ端末(=Mac上のローカルユーザーアカウント)が複数登録されてしまって、どれがどれやら見分けがつかなくなるのを防ぐため、ルールを決めてわかりやすい名前を付けたほうがいいだろう。
Kindle for Mac の設定ファイルがなぜか壊れてしまって挙動がおかしくなった、あるいは OS をクリーンインストールした場合なんかに、端末を再登録する手順をまとめると次の通りである。
まず、Amazon Webサイトにサインインして、もともと利用していたMac(のローカルユーザーアカウント)に対応する「端末」情報に対して「登録の解除」処理を行う。
Macのユーザーホーム内にある Kindle.app の設定と関連ファイルを削除する。
※注意:異常がないときにこの手順を実行してはならない。すべてのダウンロード済みKindle本を消去するので、再ダウンロードする羽目になる。
rm ~/Library/Preferences/com.amazon.Kindle.plist
rm -r "$HOME/Library/Application Support/Kindle/"
Kindle.app を起動してAmazonの登録ユーザー情報を入力する。
Amazon Webサイトで、新しい端末情報「〜さんの Kindle for Mac」が作成されているのを確認し、端末名を編集して、Kindleを使用しているMacとの対応がわかりやすい名前(元と同じ名前)に変更する。
要するに 同じMacを再登録するに先立って、古い登録情報を抹消しておけ ってことだ。
以上、OS X El Capitan 10.11.6 + Kindle for Mac 1.16.0 (44033) でのお話でした。
さらに様々な端末を追加して読書を続けていたところ、Kindle for Mac、Kindle for PC、どちらであってもクラッシュする手順を発見したのでメモしておく。手元の環境ではこれで100%落ちる。ただ、何回かクラッシュさせてみたが、このパターンでは設定ファイル(セキュア・ストレージ)は破壊されないようだ。
※2016-08-20 詳しいクラッシュ再現手順の公開は取りやめた。クラッシュの調査をしているうちに、この不具合を利用してKindle Unlimitedの利用制限を回避する抜け穴を発見してしまったためである。
Kindle Unilimitedの対象となるKindle本は同時に利用可能な数が10冊までに制限されている。にも関わらず、ウチのある端末では、現在、15冊のKindle Unilimited書籍が読める状態になっている(不正利用を目的としたわけではなく、クラッシュの再現実験をしているうちにこのような状態になっていた。逆アセンブルや通信プロトコル解析など高度なリバースエンジニアリングは行っていない。フツーのユーザーレベルで可能な操作をしただけだ)。
おそらく、特定の手順を踏むことで、Kindle Unilimitedな本を無制限にダウンロード可能と思われる(キャッシュの寿命がきたら消えるのかもしれないが)。まさにアンリミテッド!
Amazon.co.jp のカスタマーサービスには、この不具合を報告済みだが、良い子はマネしないようにしましょう。 Amazonさん、早く直したほうがいいんじゃないでしょうか。
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